真夏の晴れた日、ちょっと買い物に出ただけなのに、車に戻るとまるでサウナ。
ハンドルを握ろうにも熱すぎて触れない、座席もシートベルトも熱気でムンムン。
そんな車内の暑さ対策として定番なのが「サンシェード」。
フロントガラスにパッと広げて設置するだけで、なんとなく“効いてる気がする”あのアイテムですが…
「実際のところ、どれくらい効果があるの?」
「ほんとに温度は下がるの?それとも気休め?」
今回はそんな疑問に答えるべく、
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サンシェードの仕組みと効果
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実際にどれくらい車内温度に差が出るのか
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効果的な使い方や選び方のポイント
をわかりやすく紹介していきます。
サンシェードとは?基本の役割
サンシェードは、駐車中の車のフロントガラスや窓に取り付けることで、直射日光の侵入を防ぐアイテムです。
とくに夏場は、車内温度の上昇や内装の劣化を防ぐ目的で多くの人が使用しています。
主な効果は3つ
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直射日光の遮断
太陽光を直接車内に入れないことで、シートやダッシュボードが熱くなるのを防ぎます。 -
車内温度の上昇を抑える
熱を持つ赤外線や紫外線をカットすることで、車内が高温になるスピードを遅らせます。 -
内装・電子機器の保護
紫外線によるシートの色あせや、ナビ・スマホの過熱防止にも効果があります。
どうしてフロントガラスに使うの?
フロントガラスは、車の中で最も面積が大きく、かつ日光が直接入りやすい場所。
そのため、ここにサンシェードを設置することで最も効果的に日射と熱の侵入をブロックできます。
このように、サンシェードは車内を快適に保つための手軽で効果的な“日よけアイテム”なのです。
サンシェードの効果はどれくらい?
サンシェードをつけると、車内の暑さがやわらぐ気はするけれど、実際にどれくらい効果があるのか気になりますよね。
ここでは、実験データや実際の体感差をもとに、サンシェードの効果を紹介します。
温度差はおよそ10度以上になることも
一般的な実験では、真夏の晴天下にサンシェードあり/なしで車を数時間放置したところ、
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サンシェードなし:車内温度が60度以上に上昇
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サンシェードあり:車内温度は50度前後に抑えられる
というデータが得られています。
条件によって差はあるものの、サンシェードを使うことで車内の温度上昇をおおよそ5~15度程度抑えられることがわかっています。
効果が出やすい条件とは?
サンシェードの効果がより発揮されるのは、以下のような条件です。
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太陽光が直接あたる駐車環境(青空駐車)
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駐車時間が1時間以上になる場合
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アルミ素材など反射率の高いサンシェードを使うとき
逆に、日陰に停めたり、駐車時間が短い場合は、劇的な差が出るわけではありません。
体感温度や触感も大きく違う
サンシェードをしているかどうかで、車に乗った瞬間の「空気の熱さ」や、「ハンドルやシートに触れたときの熱さ」はかなり違って感じられます。
とくに小さな子どもやペットを乗せる際には、サンシェードの有無が快適さに直結します。
どんなサンシェードを選べばいい?
サンシェードとひと口にいっても、素材や形、取り付け方にはさまざまな種類があります。
ここでは、どんなタイプがどんな場面に向いているのか、選ぶときのポイントを紹介します。
主な素材とその特徴
【アルミ蒸着タイプ】
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熱や光を反射する力が高く、遮熱効果が大きい
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しっかりした作りで夏に最もおすすめ
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その分、収納時にかさばることも
【メッシュタイプ】
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通気性があり、視界をある程度確保できる
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強い日差しをやわらげる程度の効果
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春や秋、日差しがやわらかい時期に便利
【布地タイプ(折りたたみ式)】
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コンパクトに収納でき、デザインも豊富
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遮熱効果は素材によって差が大きい
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毎日の取り外しが苦にならない人向け
フロントだけでなく、リアやサイド用もある
多くの人がフロントガラス用のサンシェードを使いますが、後部座席やリアガラスにも設置できるアイテムもあります。
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サイドウィンドウ用の吸盤付きシェード
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スモーク加工では足りない時に
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赤ちゃんや小さな子どもが乗るときにも活躍
特に夏場は、全方向から日差しが入りやすいため、組み合わせて使うことでより効果的に車内温度の上昇を防ぐことができます。
選ぶときのポイント
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日差しの強い地域や季節なら断熱力を重視
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頻繁に取り付けるなら、開閉や収納のしやすさ
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車のサイズに合ったフィット感も大切
用途や好みに応じて、最適なサンシェードを選ぶことが大切です。
サンシェード以外の対策と組み合わせ例
サンシェードは確かに効果的な暑さ対策ですが、それだけでは限界があるのも事実です。
ここでは、サンシェードと組み合わせて使いたい、車内の暑さを軽減するその他の工夫を紹介します。
少し窓を開けて換気する
駐車時にほんの数センチ窓を開けておくことで、車内の熱気がこもりにくくなります。
ただし、防犯や突然の雨には要注意なので、短時間の駐車に限って行うのが安全です。
サイド用シェードやカーテンを併用する
フロントガラスだけでなく、横からの直射日光を防ぐためにサイドウィンドウ用の簡易カーテンやシェードを取り付けると、効果がさらに高まります。
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吸盤タイプ、巻き取り式など種類も豊富
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車内の目隠しにもなる
ハンドルカバーやシートカバーを使う
ハンドルやシートの熱を直接遮るアイテムも効果的です。
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ハンドルカバーをかけておくだけで熱さがかなり軽減
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チャイルドシートの表面にもカバーをつけておくと安心
遮熱フィルムや断熱ガラスの導入
車自体に遮熱・断熱の機能を追加することで、根本的な対策になります。
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紫外線カットガラス
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窓に貼る断熱フィルム(市販品または業者施工)
多少コストはかかりますが、通年で快適な車内環境を保ちたい方にはおすすめです。
このように、サンシェードを中心に、複数の対策を組み合わせることで、より快適で安全な車内を実現することができます。
まとめ
サンシェードは、夏場の車内温度の上昇を抑えるための手軽で効果的なアイテムです。
フロントガラスに取り付けるだけで、直射日光を遮り、ハンドルやシートの熱さを軽減することができます。
実験データでも、サンシェードを使うことで車内温度が5〜15度ほど抑えられるケースもあり、
とくに子どもやペットを乗せることがある人にとっては、安心につながる重要な対策と言えるでしょう。
とはいえ、サンシェードだけですべての暑さを防げるわけではありません。
窓の開閉やサイドシェードとの併用、ハンドルカバーや遮熱フィルムなどと組み合わせて使うことで、より高い効果を発揮します。
これからの季節、車に乗るたびに感じるあの“ムワッ”とした熱気を少しでも和らげるために、
ぜひ自分のライフスタイルに合ったサンシェードを選んでみてはいかがでしょうか。