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走行中にタイヤから「ウォンウォン」と異音がする原因と対処法|元整備士が点検ポイントを解説

走行中にタイヤから「ウォンウォン」と異音がする原因と対処法|元整備士が解説 メンテナンス

運転中に、タイヤ付近から「ウォンウォン……」「ゴーゴー……」という低い音が聞こえることはありませんか。

最初は小さな音でも、速度が上がるにつれて大きくなったり、一定のリズムで響いたりすると、不安になりますよね。

運転中に耳を気にしているドライバーの車内画像

この「ウォンウォン」という音は、単なるロードノイズの場合もありますが、タイヤの偏摩耗や空気圧不足、ホイールバランスの不良、場合によってはハブベアリングなど足回り部品の異常が原因になっていることもあります。

結論から言うと、音が以前より明らかに大きくなった、振動を伴う、ハンドルが取られる、カーブで音が変わるといった場合は、早めに整備工場で点検を受けるべきです。

走行中の異音は、タイヤに異物が刺さっている場合や、走行関係の部品が傷んでいる場合など、原因が複数考えられます。JAFでも、タイヤ付近からの異音は点検が必要な状態として案内しています。JAF「走行中にタイヤ付近から異音がする場合の原因と対処方法」

この記事では、走行中にタイヤから「ウォンウォン」と音がする主な原因と、自分で確認できるポイント、整備工場へ相談すべき症状を、元整備士の視点でわかりやすく解説します。

まず確認したい|その「ウォンウォン音」はいつ鳴るか

タイヤ付近からの異音は、音の出方によって原因の見当をつけやすくなります。

まずは、次のような点を思い出してみてください。

  • 速度が上がるほど音が大きくなるか
  • 一定の周期で「ウォンウォン」と鳴るか
  • ハンドルや床に振動が伝わるか
  • 右カーブ・左カーブで音の大きさが変わるか
  • タイヤを交換してから音が出るようになったか
  • スタッドレスタイヤやオフロード系タイヤを履いているか
  • 空気圧をしばらく確認していないか

たとえば、タイヤ交換後に急に音が大きくなったなら、タイヤの種類やトレッドパターン、ホイールバランスが関係している可能性があります。

一方で、タイヤを変えていないのに徐々に音が大きくなってきた場合は、偏摩耗や足回り部品の劣化も疑う必要があります。

「音がする」という結果だけでなく、いつから、どんな条件で鳴るのかを整理しておくと、整備工場で相談する時にも原因を絞り込みやすくなります。

原因1|タイヤのトレッドパターンによるロードノイズ

タイヤから「ウォンウォン」と聞こえる原因として、まず考えられるのがタイヤそのもののロードノイズです。

タイヤには、路面と接する部分に溝があります。

この溝の形状、つまりトレッドパターンによって、走行中の音の出方は変わります。

特に、次のようなタイヤは舗装路で音が大きく感じられることがあります。

  • スタッドレスタイヤ
  • オフロード系タイヤ
  • ブロックパターンが大きいタイヤ
  • 摩耗が進んだタイヤ
  • 静粛性よりグリップや耐久性を重視したタイヤ

タイヤの種類による音であれば、必ずしも故障とは限りません。

ただし、以前より急に音が大きくなった場合や、振動を伴う場合は別です。

単なるロードノイズだと思い込まず、タイヤの摩耗状態や空気圧もあわせて確認しましょう。

静粛性の高いタイヤは、路面との接触で生じる音や振動を抑える設計がされています。タイヤ選びでは、価格や燃費性能だけでなく、普段走る道との相性や静粛性も大切です。ブリヂストン「ロードノイズとは?」

原因2|偏摩耗による不規則な接地音

タイヤをクローズアップした写真。トレッド面に偏摩耗が見られ、片減りや段差のある摩耗状態がわかる

タイヤの一部だけが不自然にすり減る偏摩耗も、「ウォンウォン」という異音の原因になります。

タイヤは本来、できるだけ均一に摩耗していくのが理想です。

しかし、空気圧不足、アライメントのズレ、ローテーション不足、足回り部品の劣化などがあると、一部だけが波打つように減ったり、片側だけが強く摩耗したりすることがあります。

偏摩耗したタイヤは、路面との当たり方が不均一になるため、走行中に周期的な音が出ることがあります。

次のような症状があれば、偏摩耗を疑ってください。

  • タイヤの内側または外側だけが減っている
  • タイヤ表面を手でなぞると段差を感じる
  • 一定速度で「ウォンウォン」と周期的に響く
  • タイヤローテーションを長くしていない
  • 空気圧をしばらく確認していない

偏摩耗は、放置すると音だけでなく、グリップ性能や制動距離にも影響します。

ブリヂストンでも、偏摩耗を防ぐ方法として、適正空気圧の保持と定期的なタイヤローテーションを挙げています。月に一度の空気圧チェック、5,000kmを目安にしたローテーションが推奨されています。ブリヂストン「タイヤの偏摩耗の種類と原因」

原因3|空気圧不足でタイヤが変形している

空気圧不足も、タイヤの異音やふらつきにつながります。

空気圧が低い状態で走ると、タイヤが必要以上にたわみ、路面との接地面が増えます。

その結果、タイヤが正常に転がらず、不自然な音や振動が出ることがあります。

また、空気圧不足は異音だけの問題ではありません。

  • 燃費が悪くなる
  • タイヤが偏摩耗しやすくなる
  • ハンドルが取られやすくなる
  • パンクやバーストのリスクが高まる
  • 走行安定性が悪くなる

JAFでは、タイヤの空気は自然に抜けていくため、少なくとも1カ月に1回程度は空気圧点検を行うよう案内しています。空気圧は目視だけでは正確に判断できないため、エアゲージで測定することが大切です。JAF「タイヤの空気圧点検と充填方法」

元整備士としても、タイヤの異音を相談された時は、まず空気圧と摩耗状態を見ることが基本だと感じます。

空気圧は地味な点検ですが、音、燃費、安全性のすべてに関わる重要なポイントです。

原因4|ホイールバランスの不良

タイヤとホイールの重さのバランスが崩れていると、走行中に振動や異音が出ることがあります。

ホイールバランスが悪い場合、特定の速度域でハンドルがぶれたり、車体が細かく震えたりすることがあります。

「ウォンウォン」という音と一緒に、次のような症状がある場合は、ホイールバランスも疑ってください。

  • 一定速度になるとハンドルが振動する
  • 速度を上げると振動が強くなる
  • タイヤ交換後から異音や振動が出た
  • ホイールに強い衝撃を受けたことがある

ホイールバランスは、専用の機械で測定し、必要に応じてウェイトを取り付けて調整します。

自分で正確に判断するのは難しいため、タイヤ交換後に違和感がある場合は、タイヤ販売店や整備工場で確認してもらうのが確実です。

原因5|ハブベアリングの劣化・破損

「ウォンウォン」「ゴーゴー」という低い音で注意したいのが、ハブベアリングの劣化です。

ハブベアリングは、車輪がスムーズに回転するための重要な部品です。

ここに劣化やガタが出ると、走行中にうなるような音が出ることがあります。

ハブベアリングの異音は、タイヤノイズと似ていることがあります。

ただし、次のような特徴がある場合は注意が必要です。

  • 速度が上がるほど「ゴー」「ウォンウォン」という音が大きくなる
  • 右カーブまたは左カーブで音が変わる
  • タイヤを交換しても音が変わらない
  • 車体に低い振動が伝わる
  • 特定の車輪付近から音がするように感じる

ハブベアリングは、放置すると走行安全性に関わる部品です。

異音が大きくなってきた、カーブで音の変化がある、タイヤを変えても改善しないという場合は、早めに整備工場で点検を受けてください。

ここは自己判断で済ませない方が安全です。

原因6|路面とタイヤの相性

道路の舗装状態によっても、タイヤの音は変わります。

同じ車、同じタイヤでも、路面が変わると急に音が大きくなることがあります。

たとえば、荒れたアスファルト、排水性舗装、古い舗装路、細かな凹凸の多い道路では、ロードノイズが増えやすくなります。

この場合、道路が変わると音も変わるのが特徴です。

「特定の道路だけで音が大きい」のであれば、路面との相性による音の可能性があります。

一方で、どの道路でも音が出る、徐々に大きくなっている、振動もあるという場合は、タイヤや足回りの点検をおすすめします。

自分で確認できるチェックポイント

走行中に「ウォンウォン」と異音がする場合、まずは安全な場所に停車して、できる範囲で確認してみましょう。

ただし、ジャッキアップしてタイヤを揺するような点検は、慣れていない方にはおすすめしません。

まずは次のような目視確認からで十分です。

  • タイヤの空気が極端に減っていないか
  • タイヤに釘やビスが刺さっていないか
  • タイヤの内側・外側だけが減っていないか
  • タイヤ表面に波打つような摩耗がないか
  • サイドウォールにひび割れや膨らみがないか
  • ホイールに大きな変形や傷がないか

空気圧は見た目だけでは判断しにくいため、ガソリンスタンドやカー用品店でエアゲージを使って確認すると安心です。

異音が出ている時点で、何かしらの変化が起きている可能性があります。

「少し音がするだけ」と思わず、早めに確認しておきましょう。

すぐに整備工場へ相談した方がよい症状

整備工場で、整備士が乗用車のタイヤまわりや足回りを点検している場面

次のような症状がある場合は、自己判断で走り続けず、早めに整備工場へ相談してください。

  • 音が日ごとに大きくなっている
  • ハンドルや車体に振動がある
  • カーブで音の大きさが変わる
  • ハンドルが左右に取られる
  • タイヤを交換しても音が消えない
  • タイヤの摩耗が明らかに偏っている
  • 焦げたようなにおいや発熱がある
  • 走行中に不安を感じるほど音が大きい

タイヤ付近の異音は、タイヤだけでなく、ハブベアリング、サスペンション、ブレーキまわりなどが関係していることもあります。

原因が複数重なっていることも珍しくありません。

不安がある時は、タイヤだけで判断せず、足回り全体を点検してもらうことが安全です。

異音を予防するためのメンテナンス

乗用車のタイヤの空気圧をエアゲージで確認している場面

「ウォンウォン」という異音を防ぐには、日頃の点検が大切です。

特別なことをする必要はありません。

基本的なメンテナンスを続けるだけでも、異音や偏摩耗の予防につながります。

  • 月に1回は空気圧を確認する
  • 5,000km前後を目安にタイヤローテーションを行う
  • タイヤ交換時にはホイールバランスを確認する
  • タイヤ溝やサイドウォールを目視点検する
  • 縁石への乗り上げや強い段差の衝撃に注意する
  • 違和感が出たら早めに点検を受ける

タイヤは、車と路面をつないでいる唯一の部品です。

音が出てから慌てるより、普段から空気圧と摩耗状態を見ておく方が、結果的に安全で安上がりです。

まとめ|「ウォンウォン音」はタイヤか足回りからのサイン

走行中にタイヤ付近から「ウォンウォン」と音がする場合、原因は一つとは限りません。

  • タイヤのトレッドパターンによるロードノイズ
  • 偏摩耗
  • 空気圧不足
  • ホイールバランスの不良
  • ハブベアリングの劣化
  • 路面との相性

単なるタイヤの音で済む場合もありますが、振動やハンドルの取られ、カーブでの音の変化がある場合は注意が必要です。

特にハブベアリングなど足回り部品の異常は、放置すると安全に関わります。

まずは空気圧、タイヤの摩耗、異物の有無を確認しましょう。

それでも原因がわからない場合や、音が大きくなっている場合は、早めに整備工場で点検を受けてください。

「ウォンウォン」という音は、車からの小さなサインです。

そのサインを早めに拾うことが、タイヤを長持ちさせるだけでなく、安全な運転にもつながります。

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