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古い車でも車両保険は必要?「ムダ」と言い切れない理由を損保代理店が解説

古い車でも車両保険は必要?「ムダ」と言い切れない理由を損保代理店が解説 自動車保険ほか

「古い車に車両保険なんて、もういらないんじゃないですか?」

自動車保険の話をしていると、こうした考え方に出会うことがあります。

たしかに、年式の古い車は車両保険金額を高く設定できないことが多く、保険料とのバランスを考えると「もったいない」と感じる方がいるのも自然です。

古い車なら、事故をしても修理せずに廃車にする。
だから車両保険は必要ない。

この考え方にも、一理あります。

ただ、損保代理店として20年ほどお客さまと接してきた立場から言うと、「古い車だから車両保険はムダ」と一律に決めてしまうのは、少しもったいないと感じます。

車両保険は、車の価値だけで判断するものではありません。

大切なのは、事故や災害でその車を失った時に、生活や家計にどれくらい影響が出るかです。

この記事では、古い車に車両保険が必要かどうかを考える時の判断基準を、損保代理店の視点から整理していきます。

「古い車に車両保険はいらない」という考え方にも一理ある

まず最初にお伝えしたいのは、古い車に車両保険を付けないという判断が、必ずしも間違いではないということです。

年式が古くなると、車両保険金額は低くなります。

場合によっては、車両保険金額が20万円前後までしか設定できないこともあります。

その一方で、車両保険を付ければ当然、保険料は上がります。

そのため、

  • 事故をしたら修理せず廃車にすると決めている
  • 次の車の購入費用を自分で用意できる
  • 車がなくても生活に大きな支障がない
  • 小さな損害なら修理しないと割り切れる

こういう方にとっては、車両保険を外す判断も十分あり得ます。

保険は、何でも付ければ安心というものではありません。

必要性と保険料のバランスを考えることが大切です。

車両保険は「車の価値」だけで考えるものではない

古い車に車両保険が必要かどうかを考える時、多くの方はまず「車の価値」を見ます。

たしかに、車両保険金額が20万円程度しか付かないなら、「それなら保険料を払う意味があるのか」と感じるのも当然です。

ただ、ここで考えていただきたいのは、車両保険は車の価値を高く見積もるための保険ではないということです。

事故や災害で車が使えなくなった時、修理費や買い替え費用、廃車費用などの負担を少しでも軽くするための備えです。

つまり、車両保険は「車が高いか安いか」だけではなく、その車を失った時に自分がどれくらい困るかで考えるべきものです。

古い車でも、通勤や買い物、通院、家族の送迎に欠かせない車なら、その人にとっては大切な生活の足です。

日本の住宅街で、少し年式の古い国産車を日常的に使っている様子

保険上の評価額は低くても、生活上の価値まで低いとは限りません。

全損時の20万円は、買い替え費用や廃車費用の足しになる

古い車では、全損になった時の車両保険金額が20万円程度になることがあります。

「たった20万円なら意味がない」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、実際の事故対応の現場では、その20万円が役に立つ場面を何度も見てきました。

全損になった場合、車両保険金は修理費だけでなく、次の車の買い替え費用にあてられることがあります。車両保険は、車が事故や災害で損害を受けた場合に保険金が支払われる補償であり、全損時には受け取った保険金を買い替え費用にあてられるケースがあります。

もちろん、20万円だけで次の車を用意できるわけではありません。

それでも、ゼロ円と20万円では違います。

  • 次の車を探すまでの資金になる
  • 中古車購入費用の一部になる
  • 廃車費用や手続き費用の足しになる
  • 急な出費の負担を軽くできる

古い車だからこそ、全損時に大きな保険金は期待できません。

それでも、何も出ないよりは、事故後の立て直しに使えるお金がある方が安心です。

ゼロ円と20万円では、事故後の選択肢が変わります。

古い車でも修理費は安くならない

車の年式が古くなると、車の価値は下がります。

しかし、修理費まで同じように安くなるわけではありません。

たとえば、フロントガラスの飛び石傷です。

日本車のフロントガラスに飛び石によるヒビが入っている様子のクローズアップ

高速道路や幹線道路を走っていると、前の車が跳ね上げた小石でフロントガラスに傷が入ることがあります。

小さな傷なら補修で済むこともありますが、ひびが広がったり、場所が悪かったりするとガラス交換になることもあります。

この場合、車種やガラスの種類にもよりますが、交換費用が10万円から20万円程度になることもあります。

古い車だからといって、ガラス代や工賃が大きく安くなるわけではありません。

飛び石によるフロントガラスや車体の損害は、車両保険で補償対象になるケースがあります。ただし、補償範囲や等級への影響は契約内容によって異なります。

こうした急な修理費を自己負担するのが不安な方にとって、車両保険は古い車でも十分意味があります。

台風・洪水・水没など、自分では防ぎにくい損害にも備えられる

車両保険は、自分でぶつけた時だけの保険だと思われがちです。

しかし、補償内容によっては、飛び石、台風、洪水、水没、落下物、盗難などにも備えられます。

特に近年は、大雨や台風による水害の不安もあります。

自宅や職場の近くに川がある。
低い土地に駐車場がある。
冠水しやすい道路を通ることがある。

こうした環境では、古い車であっても水害リスクは無視できません。

台風や竜巻、洪水、高潮などによる水没被害は、車両保険で補償される場合があります。一方で、地震・噴火を原因とした津波による水没は、通常の車両保険では対象外となる場合があるため注意が必要です。

損保代理店としての経験上、台風や洪水で車が水没した時に、車両保険が役に立ったケースは何度もあります。

車が古いかどうかに関係なく、突然の災害で使えなくなる可能性はあります。

自分では防ぎきれない損害に備えられる点も、車両保険の大きな意味です。

事故の時に「保険対象です」と伝えられる安心感

事故が起きた直後、当事者は冷静に自分の保険内容を判断できないことがあります。

「これは車両保険で出るのか」
「自分の契約には付いていたのか」
「修理費はどうなるのか」

頭ではわかっているつもりでも、いざ事故が起きると不安が先に立ちます。

代理店として補償内容を確認し、保険対象になると伝えると、お客さまは本当に安心されます。

「よかった」と、ほっとした表情をされることもあります。

机の上に自動車保険の書類と車のキーが置かれている。中高年の男性が説明を受けて安心した表情をしている

一方で、対象外だった場合は、やはりがっかりされます。

その場面を何度も見てきたからこそ、私は「付けておいて万が一に備える」ということも、保険代理店の大切な仕事だと感じています。

もちろん、すべての人に車両保険が必要だとは思いません。

ただ、「古い車だからいらない」と簡単に外してしまう前に、万が一の時に本当に困らないかは考えておきたいところです。

掛け捨ての保険料は本当にムダなのか

自動車保険は、使わなければ自分に戻ってくるものではありません。

そのため、「掛け捨てだからムダ」と感じる方がいるのもわかります。

ただ、保険はそもそも、使わずに済むならそれが一番です。

何も起きなかったということは、無事に過ごせたということでもあります。

そして、保険料はすべてが保険会社や代理店の収入になるわけではありません。

多くの人が少しずつ保険料を負担し、事故や災害に遭った人の補償に使われる。

これが保険の仕組みです。

自分が保険を使わなかったとしても、その保険料はどこかで困った人を支えているかもしれません。

もちろん、だからといって不要な補償まで付ける必要はありません。

ただ、保険料を単なるムダと見るか、万が一の備えとして見るかで、車両保険の見え方は変わってきます。

古い車でも車両保険を検討した方がよい人

古い車でも、次のような方は車両保険を検討する価値があります。

  • 事故後にすぐ買い替え費用を用意するのが難しい人
  • 車がないと通勤・買い物・通院に困る人
  • フロントガラス交換など、急な修理費が不安な人
  • 台風・洪水・飛び石・盗難など、自分で防ぎにくい損害が心配な人
  • 等級が高く、車両保険を付けても保険料負担が大きすぎない人
  • 古い車でも愛着があり、簡単に廃車にしたくない人

特に地方では、車は単なる移動手段ではなく、生活の一部です。

通勤、買い物、病院、家族の送迎。

その車が突然使えなくなった時に生活が止まってしまうなら、古い車でも車両保険を考える意味はあります。

車両保険を外してもよい人

一方で、車両保険を外してもよい人もいます。

  • 事故があれば修理せず廃車にすると決めている人
  • 買い替え費用や廃車費用をすぐ自己負担できる人
  • 車がなくても生活に大きな支障がない人
  • 車両保険金額に対して保険料負担が大きすぎる人
  • 小さな傷や損害なら修理しないと割り切れる人
  • とにかく保険料を下げることを最優先したい人

このような方にとっては、車両保険を外す判断も正解です。

大切なのは、なんとなく外すことではありません。

事故や災害が起きた時の自己負担まで考えたうえで、納得して判断することです。

保険料を抑えながら備える方法もある

車両保険を付けたいけれど、保険料が気になる。

そんな場合は、補償内容を工夫する方法もあります。

  • 一般型ではなく限定型の車両保険を検討する
  • 免責金額を設定する
  • 車両保険金額と保険料のバランスを見る
  • 飛び石・台風・水害など、何に備えたいかを整理する

たとえば、自損事故まで広く備えるのか、それとも飛び石や台風、盗難などを中心に備えるのかで、必要な補償は変わります。

保険料を抑えたい場合は、補償範囲や免責金額を見直すことで、現実的な落としどころが見つかることもあります。

ただし、保険会社や契約内容によって補償範囲は異なります。

「この事故は出るだろう」と思い込まず、加入前に必ず確認しておくことが大切です。

なお、車両保険は修理費や全損時の費用に備える補償ですが、事故や故障でその場から動けなくなった時にはロードサービスの内容も重要になります。JAFと自動車保険付帯のロードサービスの違いについては、こちらで詳しく整理しています。

JAFと自動車保険のロードサービス、どっちが便利?メリット・デメリットを比較

まとめ|古い車かどうかより「失った時に困るか」で考える

古い車に車両保険はいらない。

そう考えるのは簡単です。

たしかに、車両保険金額が低く、保険料とのバランスが悪い場合は、外す判断もあります。

しかし、古い車だからといって、車両保険が必ずムダになるわけではありません。

全損時の買い替え費用の足しになる。
廃車費用の負担を軽くできる。
飛び石によるフロントガラス交換に備えられる。
台風や洪水による水没にも備えられる。

こうした場面で、車両保険が役に立つことがあります。

大切なのは、車が古いかどうかだけで判断しないことです。

その車を失った時に、自分の生活がどれだけ困るのか。
急な修理費や買い替え費用を、すぐ自己負担できるのか。
保険料と安心感のバランスは取れているのか。

そこまで考えたうえで、車両保険を付けるか外すかを判断することが大切です。

それでも「自分には必要ない」と納得できるなら、外すのも正解です。

ただし、古い車だからという理由だけで、何となく外してしまうのはおすすめしません。

車両保険は「車の価値」だけでなく、「事故後に困る金額」で考える。

この視点を持っておくと、自分に合った自動車保険を選びやすくなるはずです。

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