タイヤの重要性
タイヤは、クルマにおいて安全性、快適性、性能、燃費、環境への影響など多くの面で重要な役割を果たしています。
安全性
ブレーキをかけて停止するまでの距離「制動距離」や、カーブなどの走行時のクルマの安定性に大きく影響します。
快適性
適切なタイヤの選択は、適切なサスペンション機能を発揮し、振動や騒音を極力抑え、快適な乗り心地に影響します。
性能
スタイプタイプ用のタイヤは高いトラクションとハンドリング性能を提供し、冬用のタイヤは雪道での安全性を向上させます。タイヤの性能がクルマの性能を引き出すといってもいいでしょう。
燃費
良いタイヤは効率的に回転し、燃料の節約に貢献します。 逆に、摩耗が進んだすり減ったタイヤでは燃費が悪化する可能性があります。
タイヤサイズの記号
タイヤサイズは、一見するとただの数字やアルファベットの羅列に見えますが、実はそれぞれのクルマが安全かつ効率的に機能するための重要な情報を含んでいます。
タイヤサイズの読み方
タイヤのサイドウォール(タイヤの側面)に記載されている一連の数字と文字を見てみましょう。例えば、「205/55R16 91V」という表記を見たことがあるかもしれませんね。これを一つ一つ分解して説明します。
- 205: これはタイヤのセクション幅を表す数字で、タイヤの最も広い部分の幅をミリメートル単位で示しています。この場合、タイヤの幅は205ミリメートルです。
- 55: これはアスペクト比です。扁平率とも言います。タイヤの断面高さ(サイドウォールの高さ)をタイヤ幅の割合として表示しています。55%がこの例のアスペクト比になります。
- R: この文字はラジアル構造を意味します。これは、タイヤの内部構造が放射状(ラジアル)であることを示しており、現代のほとんどのタイヤに使われる構造です。
- 16: これはホイールの直径をインチ単位で示しており、このタイヤがフィットするホイールサイズを指します。
- 91: ロードインデックスです。この数字はタイヤが安全に支えられる最大荷重を示しています。数値が高いほど、より多くの重量を支えることができます。
- V: これはスピードレーティングで、タイヤが対応できる最高速度を示すものです。各レターは特定の速度を表しており、「V」は一般的に最高240キロメートル/時までを意味します。
正しいタイヤサイズの選び方
車の安全性とパフォーマンスを維持するためには、車両の仕様に合った正しいタイヤサイズを選ぶことが重要です。メーカーから提供される情報、車検証、または所有者のマニュアルをチェックすることで、あなたの車に適したタイヤサイズを確認できます。
間違ったタイヤサイズを選ぶと
タイヤサイズが違うと、様々な不具合や問題が発生する可能性があります。正しいサイズのタイヤを使用することは、車のパフォーマンス、安全性、燃費などに直接影響します。以下に、タイヤサイズが適切でない場合に起こり得る主な不具合やリスクをいくつか挙げます。
- ハンドリングの問題:不適切なタイヤサイズは、車のハンドリングに悪影響を及ぼす可能性があります。特に、タイヤが大きすぎると、ステアリングが重くなり、小さすぎると車が不安定になります。
- 燃費の悪化:間違ったサイズのタイヤは、車の燃費を悪化させる可能性があります。大きすぎるタイヤは、より多くの摩擦を生み出し、エンジンに負担をかけ、燃費を落とす原因になります。
- ブレーキ性能の低下:タイヤが大きすぎると、ブレーキ距離が長くなり、緊急時の制動性能が低下する可能性があります。また、タイヤが小さすぎると、適切なグリップが得られず、ブレーキ時の安定性に問題が生じます。
- サスペンションへのダメージ:間違ったサイズのタイヤは、サスペンションシステムに予期せぬストレスを加え、早期の摩耗やダメージを引き起こす可能性があります。
- オドメーター/スピードメーターの誤差:タイヤの外径が違うと、オドメーターやスピードメーターの読み取り値に誤差が生じます。これは、実際の速度や走行距離と計器の表示との間にズレが生じることを意味します。
- トラクションと安定性の喪失:不適切なタイヤサイズは、悪天候などの条件下でのトラクションや車両の安定性を損なう可能性があります。
- タイヤの異常摩耗:間違ったタイヤサイズや不適切なインフレーションにより、タイヤは均等に摩耗しない場合があります。これは、タイヤの寿命を短くし、交換の頻度を増加させます。
- 保証の無効化:クルマのメーカーが推奨する仕様から逸脱すると、メーカー保証が無効になる場合があります。
適切なタイヤサイズを選ぶことは、安全性を保ち、クルマのパフォーマンスを最大限に引き出すために非常に重要です。クルマの取扱説明書やプロのメカニックの助言を参考に、正しいサイズのタイヤを選ぶことをお勧めします。
まとめ
タイヤサイズは、ただの数字や文字ではなく、あなたのクルマのパフォーマンスや安全性に直接関わる重要な情報です。これを理解することで、より適切なタイヤ選びができ、安全かつ快適なドライブを楽しむことができます。
タイヤのメンテナンス
タイヤの空気圧
空気圧が高すぎるとどんな影響が出るのか。
タイヤの接地面積が狭くなり、乗り心地が悪くなります。接地面積が少ないということはグリップ力も低下し、スリップを起こしたりします。高速走行でタイヤがバーストする恐れもあります。結果、タイヤの寿命を縮めることにつながります。
空気圧が低いとどんな影響が出るのか。
クルマの走りが重く感じます。アクセルを強く踏まないと進まない感じですね。その結果燃費が悪くなります。ハンドルが重くなり、走行中、ハンドルが左右にとられたりします。タイヤの寿命も短くなります。
空気漏れの原因
タイヤの空気が漏れる原因としては、釘とかがタイヤの表面に刺さって少しずつ抜ける、空気を入れるバルブから漏れるなどが考えられます。
タイヤの構造上、接地面はゴムが厚く作られていますが、空気がためられている側面は柔軟性をもたせるためにゴムが薄く作られています。
道路左側の縁石などにタイヤの側面を擦ったりすると耐久性に難が出てきます。パンクと違って修理がきかないので注意してください。
タイヤの空気圧の数値は、運転席のドアを開けるとボディ側に、タイヤサイズに応じた空気圧のシールが貼られています。
空気圧はガソリンスタンドでも調整してもらえます。
タイヤの溝の減り具合
タイヤの溝の減り具合でクルマの状態がわかります。
症状としては、タイヤの内側だけ、もしくは外側だけが減る。
走行中にひとりでにクルマが右に寄っていったり、左に寄っていったりします。
これは、前のタイヤの接地角度がズレている可能性があるので、修理工場で診てもらってください。
まとめ
これは故障ではありませんが、大半のクルマは前輪のタイヤの減りが早い傾向にあります。クルマの前部分にはエンジン、ミッション等が集中して重くなっているからです。
私の自家用車パッソを例にすると、
車両重量が970kg 前輪軸重が590kg 後輪軸重が380kgです。(車検証に記載されています)
クルマ全体の重さの約60パーセントが前輪にかかっています。
そこに運転者が乗車しますからなお重くなります。
ただし、ハイブリッド車など、大きなバッテリーを積んだ車種などは前後の重量バランスを考えた配置になっています。こんなところも確認してみるとクルマの特徴がわかると思います。
また、クルマに乗る前や、降りたときにタイヤの接地した部分が普段よりつぶれた感じがないか、変な減り方をしていないか、よく見てみましょう。