大雨が降った日の通勤・通学やお出かけ。
「ちょっとしたくぼ地だから大丈夫だろう」とアンダーパス(立体交差の下)を通過しようとしたその瞬間、水位が想像以上に深くなっていた…そんな事故が毎年のように起きています。
実はアンダーパスや低地の道路は、わずかな雨でも一気に冠水する“都市型水害”の盲点です。
この記事では、アンダーパスや冠水の危険がある道路において、ドライバーが知っておくべき注意点と、危険を避けるための対策を詳しく解説します。
アンダーパスが危険な理由
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地形が低く、水が溜まりやすい構造
地下鉄や線路の下をくぐる道は、周囲の道路よりも低くなっており、排水が追いつかないと一気に冠水します。 -
豪雨では数分で冠水することも
「気づいたときには水没寸前」というケースも珍しくなく、車が立ち往生したり、水圧でドアが開かなくなることも。 -
雨天で視界が悪く、水位が把握しにくい
特に夜間やワイパーを使用していると、冠水の深さや範囲が見えにくくなります。
こんな兆候に注意!冠水のサイン
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前方のアンダーパスに「通行止」や「冠水注意」の表示板が出ている
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すでに先行車がスピードを落として慎重に走っている
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水が白く泡立っている、または泥水が溜まっている
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側道や歩道にも水たまりが広がっている
これらのサインが見えたら、絶対に「自分は大丈夫」と思わず、別ルートを選ぶようにしましょう。
もし冠水路に入ってしまったら
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Uターンできる場合は即座に回避
水の深さがタイヤの半分を超えているなら、通行は危険。無理せず引き返しましょう。 -
脱出できない場合はすぐにエンジンを切る
エンジンをかけたままだと、吸気口から水が入ってエンジンブローの原因になります。 -
ドアが開かない場合は窓から脱出
電動ウィンドウが使えるうちに開け、避難を最優先に。
日頃からできる冠水対策
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通行ルートの確認
自宅や職場周辺の“アンダーパス地帯”を事前に把握しておきましょう。 -
自治体のハザードマップを確認
洪水や内水氾濫のリスクが高いエリアを知っておくことは重要です。 -
気象アプリや防災メールを活用
局地的な豪雨情報や警報は、リアルタイムで入手できるようにしておくのがベストです。 -
「水深〇cmで車は危険」の感覚を持つ
30cmでエンジンが停止し、50cmで浮き始めると言われています。見た目よりも浅いように見えても要注意です。
まとめ
アンダーパスや冠水路は、一見なんともないように見えても、大雨のときには命の危険すらある場所です。
「自分だけは大丈夫」という思い込みを捨て、事前の情報収集と早めの回避行動が何よりの対策です。
天候が怪しい日ほど、「通れるかな?」ではなく「やめておこう」の判断が、あなた自身や同乗者、そして愛車を守ることにつながります。