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クルマの暖機運転は本当に必要?機械的な根拠と最適な方法を徹底解説

クルマの仕組み
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適切な暖機運転とファーストアイドル

急いでいるときはエンジンをかけて すぐに発進したくなりますね。クルマ側の立場からすると、ある程度の時間は暖気運転をしてもらいたいです。季節にもよりますが、特に寒い朝などはすぐに発進しないほうがよいと思います。

ただし、最近のエンジンはシステム管理の高度化や、エンジンオイルなどの性能が格段に上がっていて、省エネルギーや環境への配慮が求められる中、それほど暖機運転を必要としていない車種が増えているようです。

暖気運転の必要性

新車の内はレスポンスは早く、ユーザーの要求に素早く応えてくれるでしょう。しかしそこは機械ですから、年数を重ね、走行距離も増えてくれば部品の劣化は避けられません。クルマを構成している部品は何千点とも言われ、その素材も様々です。金属、ゴム、プラスチック、オイル、冷却水、ガス などがこすれ合い、回転し合い、循環し、冷たくなったり高温になったりを繰り返しています。以下に、クルマの暖機運転が必要な理由をいくつか説明します。

エンジンオイルの循環

エンジンが掛かっていない状態では、エンジンの一番下のオイルパンに溜まっています。オイルも寒い時期は少し固くなっています。エンジンを掛けるとオイルをエンジン全体に循環させるオイルポンプが作動します。エンジン全体にオイルを行き渡らせるには多少の時間が必要です。暖機運転をすることによりエンジンオイルが、適正な温度に温まりエンジンをスムーズに回転させます。 また極寒地ではエンジン内部で結露を起こしている場合があり、エンジン部品に損傷を与える危険があります。

エンジンの付属部品

エンジンの動力を伝えるVベルトなども、ある程度温度が上がらないと柔軟性が出てこないため、異音を発したりすることがあります。走り出す前の暖機運転により動きが滑らかになり、高回転にも順応しやすくなります。

冷却水温の上昇

エンジン冷却水は別名、不凍液とも呼ばれ、氷点下でも凍らないようにできています。低温でもエンジン内を循環しますが、冷たければよいというものではありません。性能を発揮するための適正な温度というものがあります。暖気運転をすることにより冷却システムが正常に作動し、適切な温度に保たれます。

ガソリンエンジンの場合

寒冷地では、ガソリンの霜点が低くなるため、始動時にエンジンに負担がかかります。ガソリン事態の霜点はマイナス50度でも凍ることはありませんが、燃料噴射装置などの作動が不安定になる可能性があります。暖機運転を行うことで、ガソリンが正常にエンジンに噴射されやすくなります。

室内温度の確保

暖機運転を行うことで、冷却水の温度が上がり、暖房で車内の温度が上昇し、快適に運転できるようになります。 特に冬季において、窓やミラーの凍結を防ぐ効果があります。

エンジンのファーストアイドル

では、どの程度の時間暖気運転をすればよいのか?

エンジンを掛けると、ファーストアイドルと言って、普段のアイドリングの回転数より高めにエンジンが回転します。このとき、ガソリンの濃度を濃くしてエンジンに噴射しています。しばらくすると、徐々に下がって普段のアイドリングの回転数に戻ります。ガソリンの濃度も平常値に戻ります。このファーストアイドルはもともと暖機運転の機能そのものなのです。ですので、アイドリングが平常の回転数まで下がるのを目安にすると良いでしょう。

エンジンがある程度温まってしまえば、「暖気運転」としては終了です。環境とエコにに配慮するという観点にたてば、長すぎる暖気運転はマイナス要素しか生み出しません。

走りはじめ

エンジンを始動したら、すぐに高負荷な運転を避けましょう。 最初はゆっくりと走行し、徐々に速度を上げていくと良いです。ゴム製品のタイヤは冷えていてはその性能は十分に発揮できません。ゆっくり走り出すことでゴムが路面に馴染んできます。タイヤ内の空気圧も気温に大きく左右されます。自動車レースで、スタート前に蛇行運転をしているシーンを見たことはないでしょうか。そうすることによってタイヤの温度を上げて路面に馴染むようにウォームアップをしているのです。

人間も年齢を重ねてくると、思うように体が言うことをきかなくなってきます。いきなり立ち上がるとクラクラときたり、いきなり動き出すと関節や筋を痛めたりします。準備運動、ウォーミングアップが必要ですよね。

まとめ

暖気運転はある程度必要
ファーストアイドルが終わるまで待つ
走り始めはゆっくりと
暖気運転を必要としない車種もある
クルマへの負担と環境とエコを考慮した走り方を
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